夏の風物詩「日光和楽踊り」4年ぶりに復活 市民ら輪になり踊り楽しむ

きらびやかな電飾の中、4年ぶりに日光和楽踊りを披露する参加者たち=4日午後7時15分、日光市清滝町

 100年以上の歴史がある栃木県日光市の夏の風物詩「日光和楽踊り」が4日夜、同市清滝町の古河電工日光事業所で4年ぶりに開催された。歌とおはやしの音色が響く中、浴衣姿の市民らが伝統の踊りを楽しんだ。

 踊りは1913年、同事業所の前身である「日光電気精銅所」に大正天皇が視察に訪れた際、祝宴で従業員らが踊ったことが始まりとされる。地域住民らに長年親しまれてきたが、近年は新型コロナウイルスの影響で中止となっていた。

 この日は午後7時に、事業所のサイレンを合図に名物のイルミネーションが一斉点灯。軽快なおはやしと「ハアーエー 丹勢山から精銅所を見れば」などと歌が流れ、参加者は事業所内の「和楽池」のほとりで輪になって優雅な踊りを披露した。

 地元の商工団体「商工清栄会」の石原正章(いしはらまさあき)会長(64)は「多くの人が楽しみにしていたので、4年ぶりに開催できて良かった。踊り手も多く、盛り上がった」と笑顔で話した。

© 株式会社下野新聞社