台風など河川氾濫想定し訓練 県警など100人参加 急流を渡る訓練も

対岸に渡る訓練の参加者ら

 台風などの災害で河川が氾濫した場合を想定して栃木県警は8日、那須烏山市野上の那珂川で災害警備訓練を実施した。県警警備2課や那須烏山消防署などから計100人が参加し、本番さながらの訓練に臨んだ。

 水難救助の向上訓練では、成人男性が川に流されていることを想定。「大丈夫ですか。今からロープを投げますね」などと声をかけながらロープが入ったバッグを投げ、救助者を岸に引き寄せて救出した。急流の中を泳いで対岸まで渡る訓練も行われた。

 河川の増水で中州に取り残された成人男性を救助する訓練では、県警ヘリ「なんたい」からはしごを下ろして男性を救出した。

 同課の清水豊(しみずゆたか)災害対策官は「訓練を通じて災害処理能力を高めることが大切。水害の緊急事態に備えることで県民の安全確保に万全を期していく」と力強く語った。

県警ヘリ「なんたい」から救助者を引き上げる訓練の参加者ら
救命ボートを使った訓練

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