日大「相談」、警視庁幹部が否定 「立証困難との見解伝えず」

日本大アメリカンフットボール部員の事件について、記者会見する林真理子理事長(左)ら=8日午後、東京都千代田区

 日本大アメフト部員による大麻使用疑いに関し、警察関係者へ相談したとする日大の説明について、警視庁幹部は8日、「日大出身の警察官への個人的なもので、立証困難との見解は伝えていない」と事実関係を否定した。警察官は部員の申告については聞かされておらず、警察署に相談するよう促したという。

 日大の説明では、昨秋の保護者会で大麻に関する情報提供があり、11月下旬に部員から「大麻のようなものを吸った」と申告があった。だが、相談した警察関係者から事実の立証は困難との見解が示され、地元の警察署に届けなかった。その後、12月に警察からも大麻使用に関する情報が寄せられ、部内で薬物の講習会を実施したという。

 今年6月に再び警察から情報提供があり、大学側が7月6日に北畠成文容疑者の部屋で小さなポリ袋に入った不審物を発見。元検事の沢田康広副学長は大麻の可能性があると考えたが、本人に自首させたいとの判断で警察に届けなかった。

 7月18日に大麻疑惑を告発する匿名の手紙が林氏宛てに届いたのを機に警視庁へ報告した。

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