「ホテル長期継続へ」 鹿島セントラル売却向け、茨城県説明

鹿島セントラルホテルの売却方針について説明する県の担当者ら=神栖市大野原

鹿島セントラルホテル(茨城県神栖市)の売却方針を巡り、県は8日、同ホテルで同市と同県鹿嶋市の市民やホテル関係者ら向けの説明会を開いた。県の担当者らが経営状況を踏まえた判断の経緯や売却の条件などを説明し、「ホテルの長期的、安定的な継続のため民間譲渡を実施したい」と訴えた。説明会は19日にも行われる。

説明会には住民ら約90人が参加。県や運営する第三セクターの鹿島都市開発が赤字の続く経営状況や、来年3月末を目指した売却計画、従業員の雇用を維持する条件などについて説明。参加者からは「鹿行地区のシンボル。ホテルの名称を残して」「売却先には外国資本を含むのか」などの声が上がった。

県は、客室稼働率や宴会需要の低迷で厳しい経営環境が続いていることなどを背景に、同ホテルを民間に売却する方針を示している。これを受け、県議会は県有資産の在り方を審議する調査特別委を設置したほか、神栖市議会の有志らが説明会を開催するよう県に要望していた。

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