茨城・日立の夏、風物詩に 盆踊り祭り15日初開催

盆踊り祭りを企画した坂本修一さん=日立市旭町

盆踊り祭り「ひたち盆FIRE」が15日、茨城県日立市幸町の日立シビックセンター新都市広場で開かれる。日本の伝統的な文化を次世代に伝え、同市の夏の新たな風物詩にしようと、地元飲食店主らでつくる実行委員会が初めて企画した。地域で親しまれてきた「日立音頭」も踊られる。

実行委員長を務めるのはJR日立駅自由通路東端にある「シーバーズカフェ」のオーナー、坂本修一さん(41)。人口減少や高齢化、コロナ禍で地域の行事が減る中、「3世代で参加できる催しとして選んだのが盆踊りだった」と話す。

会場となる広場中央には高さ約7メートル、幅約10メートルの本格的な木造やぐらを組み上げ、来場者は提灯(ぢょうちん)の明かりの中で盆踊りを楽しめる。同市名誉市民の作曲家・吉田正さんが作曲した「日立音頭」は、地元の婦人会などの手本を参考に踊ってもらう。

お囃子(はやし)や太鼓など約10団体が出演し、ダンスステージや市民神輿(みこし)の練り歩き、DJがテンポのいい曲で現代風にアレンジした「盆ダンス」、大抽選会なども開催。会場には地元飲食店やキッチンカーなど計約30店が出店する。

祭りは毎年開催する計画で、将来的には打ち上げ花火や平和通りなど街中での開催を見据える。坂本さんは「春の『さくらまつり』に肩を並べる行事に育てていきたい。ぜひ一緒に踊ってほしい」と呼びかけている。祭りは午前11時~午後9時。荒天時は延期。

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