新庄古口道路、24年度に全線開通見通し 地域高規格道路・10.6キロ、トンネル完成にめど

 国土交通省山形河川国道事務所は8日、地域高規格道路「新庄酒田道路」の一部となる「新庄古口道路」(新庄市―戸沢村間、延長10.6キロ)について、2024年度に全線開通できる見通しが立ったと発表した。施工中の地滑りで損傷した前波トンネル(仮称)の完成にめどが立った。

 同事務所によると、10.6キロのうち、前波トンネルを含む6キロ区間が24年度に開通する。施工中の21年11月に地滑りが発生し、トンネルのコンクリートにひびが確認された。同事務所は工事を中断し、22年度を予定していた開通時期を延期。地滑り斜面への対策を進め、今年1月に完了した。その後、損傷したトンネルの復旧に着手し、長さを164メートルから201メートルに変更した。トンネルは今年中に完成する予定という。

 吉村美栄子知事は「新庄古口道路が開通すれば、国道47号とのダブルネットワークが構築され、災害時の通行が確保されるなど信頼性が向上する。医療施設への搬送時間の短縮により、重篤患者の救命率の向上も期待される」とのコメントを発表した。

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