Ninja 650 ABSの車種プロフィール
2017年モデル「Ninja 650 ABS」は、ドイツ・ケルンで行なわれたインターモト2016で、その姿が披露された。カワサキが得意とする軽量・コンパクトな並列2気筒エンジンを搭載し、低中速回転域で力強い加速とダイレクトなスロットルレスポンスを発揮する。完全新設計のシャーシは軽量なフレームとスイングアームにより、俊敏なハンドリングを実現。ツーリングやスポーツ走行など幅広いシーンで高い走行性能を発揮するオールラウンダーである。
バイクインプレ
「Ninja 650 ABS」は、日本国内で販売されているNinja 400の兄貴分的存在である。シャープでアグレッシブなデザインは、Ninjaシリーズを象徴するスポーティなイメージを創出している。排気量が大きくなったパラレルツインエンジンは、低回転域のトルクも十分で、さらに乗りやすくなった印象を受ける。ハンドリングは400ccと大きく変わっていないが、ひとたびライダーがコーナリングを望めば、それに応えてくれる軽快感があるなど、Ninjaシリーズの出来の良さをそのまま継承している。
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車両の特徴
「Ninja 650 ABS」のパワーユニットは、水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ649cc。最高出力68馬力/8,000回転、最大トルクは6.6kgf・m/6,500回転である。大きな特徴として先代の丸みのある柔らかなイメージとは対照的に、スポーティで角張ったフォルムが与えられており、車体右側・シート下に鎮座していたリヤショックは、ホリゾンタルバックリンクの採用とともにサイドカバーによって隠されている。
実際にNinja 650 ABSに跨ると、メーターまわりがスポーティーな印象を受ける。モデルチェンジによってインストゥルメントパネルが一新されており、アナログ式タコメーターをメインに、左側に各種インジケーター、右側にデジタル式ディスプレイが配置されている。また、シフトチェンジの正確性を高めるギヤポジションインジケーターも装備されており、ライダーに必要な情報を即時に伝えてくれる。
足付き
ハンドルはパイプハンドルからセパレート風のハンドルに変更された。切れ角も十分にあるので、狭い道で折り返しても緊張感を伴わない。
大きさは、全長2,055ミリ、全幅740ミリ、全高1,135ミリで、重量は193キログラム。シート高は790ミリという驚きの低さだ。Ninja250のシート高が85ミリと比較すると、大型バイクでありながら跨り易いことが分かる。
走り
クラッチはアシスト&スリッパークラッチを採用している。 アシストカムとスリッパーカムの2種類のカムによって、クラッチプレートの圧着をアシストしたり、過度なエンジンブレーキにより発生するバックトルクを逃がしてリヤタイヤのスリップを抑制するなど、ライダーの疲労を低減させ、快適なライディングをサポートしてくれる。そのほかにも ADSが高級感があるタッチになるなど、ニューモデルらしい改良が加えられている。
400ccでは斜めにマウントされたショックアブソーバーサスペンションに少し硬さを感じたが、 Ninja 650 ABS はマイルドになり、乗り心地が向上している。また、フレームはダブルパイプペリメターフレームから、トレリスフレーム(高張力鋼管)に変更された。新設計であるスイングアームとの組み合わせにより、車両重量の軽減に大きく貢献するなど、スーパースポーツに近い俊敏なハンドリングを実現している。
切り返しのような S 字のコーナーで試すと、直進している時は安定性重視のハンドリング挙動だが、ライダーがコーナーリングを望んだ時はスパッと車体が倒れ、よく曲がってくれる。ウィンドシールドの高さを3段に調節できるので、ワインディングでも高速走行でもマルチに楽しめる仕上がりになっている。1台で何役もこなしてほしい、欲張りなライダーにピッタリなバイクだ。
※当記事は動画「MOTO BASIC」協力のもと、モトメガネが編集構成した記事となります
査定士のコメント
モトメガネ編集部
2017年にフルモデルチェンジされたNinja650ABS。スーパースポーツのZX-10Rのイメージに共通するスポーティなデザインとなった。高年式で低走行モデルなら高価買取が望める。