日大・林真理子理事長、アメフト部の大麻&覚醒剤問題で会見し謝罪も〝隠蔽〟は否定 「お飾り」の評価には不快感

日本大学の林真理子理事長が8日、都内で、同大学のアメリカンフットボール部員が覚醒剤取締法違反(所持)と大麻取締法違反(所持)の疑いで逮捕されたことについて会見を行い、謝罪した。

林理事長は冒頭で「この度、本学アメリカンフットボール学生寮、大麻取締法違反および覚醒剤取締法違反の容疑で警察から家宅捜索を受け、同容疑により学生が1人逮捕されました。このことは、大変に遺憾であり、理事長として深く…受け止めるとともに、本学の学生、生徒、卒業生、保護者の方、そして関係者の方に多大なご迷惑とご心配をおかけしたこと、またこの問題に関しまして私どもが正式に説明いただくことを設けました際に、時間が要しましたことも、合わせて心から深くお詫び申し上げます」と、深々と頭を下げて謝罪した。

続いて着席し、自身が一部取材に対し「違法な薬物は見つかっていない」としたことについて釈明。「私の発言により混乱を招いてしまいました」としつつ、「その発言をした時点では、学生寮で発見されたものが違法な薬物なのかどうか、警察において確認を進めていただいていたところであり、本学としては確認の結果について連絡を受けていないという意図の発言でございました」と〝隠蔽〟ではなかったことを強調した。

さらに「文部科学記者クラブにニュースリリース致しました。リリースに記載した内容をお伝えしたつもりでございますが、確かに私の発言は言葉足らずで唐突であったと本当に反省しております」と説明。その上で、「昨今、理事の中に旧体制の勢力が残っていて、私がお飾りの理事長であるという報道がなされているようではありますが、そのような評価を私はとても残念に感じております」と、強い口調で不快感を示した。

約1年前に理事長に就任して以降「人事を刷新し、志を同じくする理事や教職員達と共に、ガバナンスの確立に全力を尽くして参りました」と宣言。「どこまで達成できたかわかりませんが。皆で作り上げてきたガバナンスに対し、相変わらず欠如しているとか、変わらないと評価されることは、誠につらく、残念でなりません」と怒りもにじませた。

日大アメフト部に関しては、今月2日にニュースサイト「文春オンライン」が大麻疑惑を報道。同日に大学広報課は「現時点では、本学アメリカンフットボール部の寮内において、違法な薬物が発見されたとの事実は、確認できておりません」と回答し、林理事長も取材に対し「違法な薬物が見つかったことは一切ない」と回答していた。

だが3日、警視庁が寮を家宅捜索し、5日に覚醒剤取締法違反(所持)と大麻取締法違反(所持)の疑いで部員を逮捕。大学側はアメリカンフットボール部の無期限活動停止処分を発表した。そして後に、7月6日の時点で、大学側が部員の部屋から植物片と錠剤を発見し、18日に警視庁が発見物を押収。28日には警視庁の鑑定で大麻と錠剤の覚醒剤成分が検出されたことが明らかになった。

(よろず~ニュース編集部)

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