【台風7号情報】気象庁の進路予想と米軍、ヨーロッパの見方 2023年8月12日21時現在、関西縦断コースか

写真を拡大 台風7号の予想経路図=2023年8月12日午後9時時点の実況(気象庁HP引用)
写真を拡大 2023年8月12日午後6時時点の台風7号の予想進路図(JTWCより引用)。通過時間は、Zを単位とする数字。日本時間は9を足した時間。KTSは中心付近の最大風速を表す。単位はノット(約 0.514m/s)

 気象庁によると、強い台風7号(ラン)は8月12日午後9時現在、父島の北北西約270キロを西北西にゆっくり進んでいる。今後、北寄りに進路を変え、本州に接近・上陸する恐れがある。気象庁の予想進路や本州に接近する可能性がある時期に加え、米軍合同台風警報センター(JTWC)とヨーロッパ中期予報センターの見方も参考に調べた。⇒【2023/8/24】台風9号が発生…最新情報はこちら

気象庁の予想進路

 12日午後9時時点の中心気圧は955ヘクトパスカル、中心付近の最大風速40メートル、最大瞬間風速60メートル。中心から全域95キロは風速25メートル以上の暴風域、東側330キロ、西側220キロは風速15メートル以上の強い風が吹いている。勢力はやや衰えたものの依然と強い勢力を保っている。今後、日本の南を北西に進み、徐々に北寄りに進路を変えるとみられる。

 14日午後9時時点では強い勢力を保ってに潮岬(和歌山県)の南東約140キロまで進行。中心気圧は970ヘクトパスカル、中心付近の最大風速35メートル、最大瞬間風速50メートル、暴風警戒域は全域190キロ。台風が予報円の中心を通った場合、関西地方を縦断するコースが予想されており、15日午後9時時点では福井県沖周辺の日本海まで進んでいるとみられる。同時刻の中心気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速25メートル、最大瞬間風速35メートル。その後、日本海を北東寄りに進み17日午後9時には日本海にサハリンで温帯低気圧に変わっているとみられる。

⇒台風7号接近で東海道や北陸新幹線に運休可能性

米軍(JTWC)の見方は(※参考)

 米軍合同台風警報センター(JTWC)のサイトを調べてみると、台風7号は気象庁と同様、北西寄りから北寄りに進路を変えて進むとみており、14日夜ごろから15日ごろにかけて本州を縦断するとの見方だ。近畿や北陸、東海地方など広い範囲が暴風域に入る可能性があるとみている。

中心付近の風の強さの予測

8月13日午前3時:44メートル 8月13日午後3時:44メートル 8月14日午前3時:44メートル 8月14日午後3時:44メートル 8月15日午後3時:33メートル 8月16日午後3時:28メートル 8月17日午後3時:21メートル

ヨーロッパ中期予報センターの見方

 リアルタイムの気象情報を提供するチェコの企業「ウィンディ・ドットコム」では、ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)によって提供された解析気象データを基に台風の10日先までの動きを、アニメーションを使い視覚的に分かりやすく知ることができる。画面左下の「▷」ボタンを押すと、台風の動きが再生される。

「ラン」の名前の由来

 台風の名前は、「台風委員会」で各加盟国などが提案した名前が140個用意されており、発生した順につけられる。「ラン」の命名国はアメリカで、マーシャル語で「嵐」を意味する。

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