ツイッターの青い鳥、米沢で余生? お鷹ぽっぽの案内標識、ネットで注目

道路案内標識に描かれた「お鷹ぽっぽ」のシルエット。ツイッターの青い鳥に似ているとして注目を集めている=米沢市関

 「ツイッターの青い鳥が山形の山奥で余生を送っていた!」。米沢市関の主要地方道米沢猪苗代線にある「お鷹ぽっぽ」のシルエットが入った道路案内標識が注目を集めている。短文投稿サイト・ツイッターはX(エックス)に改称。アイコンも青い鳥から黒地に白のXに変わった。青い鳥が姿を消して間もなく、シルエットが似ているため、インターネット上では「こんな所にいた」などと声が上がっている。

 きっかけは先月30日、東京都在住の30代男性がXに投稿した写真だ。JR福島駅から米沢市へ自転車でツーリング中に見つけ、撮影した。米沢市街までの距離などを案内するためのもので、青い標識に同市の伝統工芸品・笹野一刀彫の「お鷹ぽっぽ」を描いている。県道路保全課によると、1997年に県が整備し、白布温泉から米沢市街地に向かう途中の2カ所に設置している。

 男性は飛ぶことをやめ、休んでいるツイッターの鳥に見えたため「ああ、ゆっくり休め…!」とねぎらいの言葉とともに投稿した。「いいね」の評価は1日の投稿から、9日の午後5時現在までに20万9千件以上寄せられている。

 米実業家イーロン・マスク氏によるツイッター買収と社名変更で、今月までに国内外で順次、アイコンの青い鳥が姿を消した。突然の別れを悲しんでいた利用者からは安堵(あんど)する書き込みや「山形に行こうかな」という投稿も見受けられる。ツイッターの青い鳥は姿を消しつつあるが、標識の中のお鷹ぽっぽが飛び立つ予定はないとし、同課の担当者は「前を見て安全に運転し、米沢を訪れれば、会うことができる」と話している。

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