犬がしていたら危険な『あくび』3選!眠いだけじゃない?実は病気が隠れているケースも

犬のあくびで考えられる主な原因は?

飼い主さんの多くが愛犬の可愛らしいあくびの様子を目撃していると思います。人間は眠気を感じた時などにあくびをすることが多いですが、犬はどのような理由であくびすることがあるのでしょうか。

  • 眠気を感じている
  • 心を落ち着かせようとしている
  • 飼い主との共感あくび

私たちと同じように眠気を感じている時、あるいは緊張状態に陥った際、心を落ち着かせるためにあくびをすることが多く見受けられます。

また、飼い主があくびしている様子を見て、「共感あくび」と言われる伝染型のあくびをする犬も少なくありません。これは信頼関係が強く結ばれていることを表すともいわれています。

なんだかおかしい…あくびから見つかる病気とは

犬のあくびは特段珍しい生理現象ではありません。しかし、「なんだかあくびするタイミングがおかしい気がする」「あくびの頻度が高い気がする」など、違和感を覚える飼い主さんもいるでしょう。

実は、あくびに異変が生じた時、以下のような病気が隠れていることがあります。

  • てんかん
  • 低血糖症
  • 貧血
  • うつ病

てんかんはあくびよりも痙攣発作が目立つ症状ですが、軽度の場合、あくびが症状として出ることも多くあります。低血糖症や貧血は重症化すると非常に危険なので、おかしいと感じたら病院で検査を受けましょう。

他にも落ち着きがない、問題行動が増えたなどの症状が見られる場合は、精神的な疾患を患っている可能性も考えられます。

自傷行為や破壊行為につながる危険性もあるので、ストレスの原因を取り除いてあげたり、精神疾患に詳しい獣医師が在籍している動物病院を受診したりしましょう。

犬がしていたら危険な『あくび』3選

では、どのような『あくび』が危険と判断されるのでしょうか。以下のような特徴が見られるあくびは病気が隠れている可能性があります。少しでも不安を感じたら、早めに動物病院で相談しましょう。

1.あくびが短時間に頻繁に出る

あくびが短時間に何度も見られる場合は、酸素が不足しているなどの異変が起きている可能性が疑われます。眠い時などは、多くても短時間に1〜2回で治ることが多いですが、病気が影響している場合は、何度も頻繁にあくびする様子が見られます。

「またあくびしている」「ついさっきもあくびしていた」と違和感を覚えた場合は、動物病院に相談し、必要な検査を受けることをお勧めします。

2.頻度の高いあくびが長期間見られる

一時的にあくびの頻度が上がっただけでは、見逃してしまう飼い主さんも多いでしょう。しかし、あくびの頻度が高い日が長期間続いている場合は、症状が悪化している可能性が疑われます。

長期間続いているということは、何らかの悪い要因が長期的に関係していることを意味しています。病気が隠されていたり、強いストレスにさらされている可能性が疑われるので、一度かかりつけの動物病院に相談しましょう。

3.あくびと共に別の症状が見られる

あくびと共に別の症状も同時に見られる場合は、病気の可能性が非常に高いです。

  • 元気や食欲がなくなる
  • 下痢
  • 嘔吐
  • ふらつき
  • 顎がガクガクと震える

以上のような症状が同時に見られる場合は、てんかんや貧血、低血糖症などが疑われます。症状が悪化する前に病気を早期発見、早期治療することが重要です。

まとめ

いかがでしたか。あくびは眠い時や緊張状態に起こる生理現象だけではありません。紹介したような特徴的なあくびが見られる場合は、病気が隠れていることもあるので、少しでも違和感を覚えたら動物病院を受診しましょう。

(獣医師監修:寺脇寛子)

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