「空白の天気図」の柳田邦男さん講演「災害の記録を後世に」 国立追悼平和祈念館で企画展 広島

「空白の天気図」を書いたノンフィクション作家・柳田邦男さんが、広島市で講演しました。

ノンフィクション作家 柳田邦男 さん
「あのきのこ雲を、江波山の上から見たスケッチ図さえも、ちゃんと残しているんです」

柳田さんは、被爆30年の年にノンフィクション「空白の天気図」を出版しています。

現在、国立追悼平和祈念館では、この本を基にした企画展を開催中です。

企画展では、原爆の被害と、その約1か月後に広島でも2000人を超える死者・行方不明者を出した枕崎台風について、放射線障害に苦しみながら必死に観測と現地の調査を続けた気象台員たちの奮闘が伝えられています。

ノンフィクション作家 柳田邦男 さん
「生の現場、生のデータ、それを身体を張って、とらえ、記録し、分析する。原爆被爆にしろ、台風災害にしろ、それがどんなものであったかということを、後世の人が肌身に感じて、受け止める。そういう意味でものすごく重要なんですね」

柳田さんは、災害などの記録を後世に伝える重要性をあらためて訴えました。

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