カインズさすが、花壇に雑草生える隣の小学校に「児童と整備したい」と申し入れ 鮮やかな花々咲いて感動

カインズ朝霞店が用意したベゴニアやコリウスなどを植える児童ら=7月4日、朝霞市立朝霞第九小学校正門前(市提供)

 埼玉県の朝霞市立朝霞第九小学校(小林美加校長、児童数約390人)の正門前の市道に設置されている花壇に、ベゴニアやコリウスなどの草花がお目見えした。学校に隣接するホームセンター「カインズ朝霞店」(太田穣史店長)と同小の児童たちが共同で植えたもので、登下校する児童や近所の住民らの目を楽しませている。

 市とカインズが締結している包括連携協定の一環で、児童たちに花と緑に親しむ機会を提供し、豊かな感受性を育てようと行われた。

 約3年前、学校前にカインズ朝霞店が開業。正門前には店の従業員用の駐車場が設置され、従業員と児童らがあいさつを交わす交流が始まった。こうした中、花壇に雑草が生えていたことなどから、同店が今年4月、「児童たちとともに花壇を整備したい」と学校に申し入れ、草花の植栽が実現した。

 花壇の大きさは幅約1.2メートル、長さ約12メートル。市が学校正門前の歩道に植樹帯として設置していた。店員たちは6月から数回、雑草を取り除くなど草花の植栽前に花壇の土の手入れをした。

 7月4日、朝霞第九小の5、6年生の児童16人とカインズ朝霞店従業員らは店が準備した「ベゴニア」「コリウス」「コキア」の草花や、オリーブ、ヤマボウシの樹木を植栽した。児童らが命名した花壇名「ナインズ グリーン ガーデン」のプレートを同店が制作し、設置した。

 今後は季節ごとに草花を入れ替える作業を実施していくという。

 朝霞第九小の小林校長は「校内にも花壇はあるが、花だけでなく、樹木や草を植栽したり、囲いを作るなど整備された花壇を見た児童らは『おしゃれ』『すてき』などと喜んでおり、登下校の際に花を見て、穏やかな気持ちになってくれると思う」と話している。

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