国内唯一のホーバークラフトを使った旅客航路として、来年復活する大分空港―大分市間の路線計画を巡り、運航主体の企業が定期便とは別に、別府湾の周遊観光や小型ホーバーを用いたアトラクション事業を検討している。2009年に利用低迷で廃止された経緯があり、魅力向上で利用客を誘致する狙いがある。
ホーバーは水陸両用の乗り物で、海上ではプロペラを使って空気を水面に噴出し、船体を浮上させて高速で航行する。
運航主体「大分第一ホーバードライブ」によると、同社内では定期運航時間外に空いている旅客用のホーバーを使い、由布岳を望む別府湾を15~20分程度周遊観光させる構想が浮上している。
4人乗りの小型ホーバーを同社が購入し、大分空港内の航走路を往復するアトラクション事業も検討している。子連れの家族客らを想定し、航空機が発着する様子を間近で楽しめるようにする。
同社の小田典史代表(51)は「空港利用者だけではなく、『国内唯一の乗り物』であることを生かし、いかに観光客を呼び寄せられるか工夫したい」と意気込んだ。