バスケ男子W杯、台風襲来を懸念 沖縄、観客輸送など影響も

台風6号の影響で、強風にあおられる街路樹=5日、那覇市

 日本など3カ国の共催で25日に開幕するバスケットボール男子ワールドカップ(W杯)。国内唯一の会場となる沖縄県では会期中の台風襲来を懸念する声が上がっている。県内では台風6号による被害が相次ぎ、日本バスケットボール協会の渡辺信治事務総長は「本当に心配」と危機感を募らせている。

 気象庁の統計によると、8、9月は沖縄地方への台風接近が多い時期で、近年では2020年8月や22年9月にひと月で四つも近づいた。今回の台風6号は速度が遅く影響が長引き、人的被害に加えて停電や断水、公共交通機関の運休など県民生活を直撃した。

 日本組織委員会によると、沖縄会場のチケット購入者は大半が県外在住。このため航空機が欠航となれば、多数の観客が来場できない事態も想定される。観客の足として、那覇市や浦添市などと会場の沖縄アリーナ(沖縄市)を結ぶシャトルバスの運行にも影響が出かねない。

 台風襲来時の対応方針は、国際バスケットボール連盟を中心に、地元自治体、組織委などで協議する。日程変更や観客の有無なども焦点となりそう。

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