弘前39.3度 青森県内史上最高/連日猛暑 五所川原39度 9地点更新

強い日差しにあぶられ、かげろうが立つ歩道の上を行き交う市民=10日午後1時27分、弘前市駅前2丁目

 連日の猛暑に見舞われている県内は10日も気温が大きく上がり、弘前市では青森県の観測史上最高気温となる39.3度となり、全国でもこの日の3位タイだった。五所川原市でも39.0度を記録。両市など9地点で観測史上最高気温を更新した。各地の市民はひたすら続く暑さにうんざりの様子。それでも夏休み中の子どもたちは、公園の水場や海水浴場などで元気に水遊びを楽しんだ。

 青森地方気象台によると、県内は連日の高温で気温が下がりきらない状態に加え、10日は南寄りの風が山を越え熱を帯びて吹き下ろす「フェーン現象」が発生したとみられ、特に津軽地方の内陸部で気温上昇につながったという。

 各地の最高気温は五所川原市市浦と平川市碇ケ関37.2度、鯵ケ沢36.9度、八戸36.7度、黒石36.4度、青森と青森大谷35.7度など。23観測地点中13地点が猛暑日で、青森市の連続真夏日記録は18日に伸びた。青森県のこれまでの最高気温は、アメダスによる現在の観測・統計方式となって以降は1978年に深浦、99年に平川市碇ケ関で観測された37.9度。弘前ではそれ以前の百葉箱方式による観測で71年に39.2度を記録しているが、10日はこれも上回る「歴代最高」の暑さだった。

 最高気温35.3度で、観測史上初の猛暑日となったむつ市。同市金谷公園の噴水池では子どもたちが水遊びを楽しんだ。東京から4月に転居してきた小野内美咲さん(28)は「東京と変わらないくらいの暑さでびっくり」と驚いた様子。息子の琉星(りゅうしょう)君(6)は「水の中は涼しくて楽しい」と笑顔を見せた。

 鯵ケ沢町の新設鯵ケ沢海水浴場には、多くの親子連れらが海水浴に訪れた。砂浜から泳ぐ子どもたちを見守っていた、つがる市の通訳マクダニエルズ幸一さん(35)は「海に入らないと暑い。我慢です」と額に汗を浮かべていた。

 県内は11日も暑さが続くものの、北風や海風の影響で最高気温は10日より低くなる見込み。予想最高気温は青森35度、弘前36度、八戸とむつ、深浦が33度。

© 株式会社東奥日報社