77歳のポール・スミス、スーツを「再定義」したい モダンであり続けるために

ファッションデザイナーのポール・スミス(77)が、スーツを「再定義」したいと考えていることを明かした。1970年に自身の名を冠したメンズウェア・ブランドを立ち上げたスミスが、ツーピースが流行遅れとなり、よりカジュアルな服装が好まれるようになったという指摘を否定。モダンであり続けるためにスーツをスタイリングする様々な方法があると主張した。

ポールはサンデー・タイムズ紙のスタイル誌に語った。「テーラリングが強烈に戻ってきている」「最近のパリでのショーは、スーツを再定義するものだった。最近のスーツはソフトな構造になっている。肩パッドがあってもなくてもいいし、ドローストリングのズボンもあって、ポロシャツやスニーカーと合わせてもいい」

ジョギング・シューズのようなカジュアルな靴を好まないというポールは、履いていた茶色の革靴を指さし「僕はクラシックな靴が好きなんだ」と話した。

また、メールアドレスを持たず、ミーティングではスクリーンを使うことを禁止しているそうで、最近のデザイナーは自分自身の影響力を持つことよりも、ソーシャルメディアが牽引するトレンドを追うことに時間を費やしすぎていると考えているという。ポールは「同じような店で同じようなコレクションが並んでいる。みんなが同じようなことを望んでいるのは、非常に残念だ」と話した。

スクリーンを禁止することで「観察力」を取り戻し、創造性を掻き立てるきっかけになることを期待しているというポールは、「僕が見たものについて、チームに話をするんだ。本を見せて『あの色を見てごらん。あの青の隣にあるターコイズを。それを色の参考にしよう』って。僕は、彼らにただ見るだけでなく、本物の世界での違いを、他のどこにも見つけられない物を見てほしいんだ」と語った。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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