無料、匿名で検査できます 「梅毒」感染者増受け、県がネット広告配信

県が配信している梅毒啓発のバナー広告

 若い世代を中心に性感染症「梅毒」の感染者が増えているのを受け、栃木県は今月から、感染予防や早期受診を促すインターネット広告の配信を開始した。

 梅毒は細菌の「梅毒トレポネーマ」に感染し発症する。性行為やキスなどで感染し、性器や口などにしこりができたり、全身に発疹が出たりする。症状が一時消えながら進行するため、治ったと勘違いしてしまう人もいるという。

 2022年の県内感染者数は152人で過去最多を更新。23年も6月末時点で74人と高止まりしている。男性は30代以上の割合が多いのに対し女性は20歳以下が目立ち、交流サイト(SNS)やマッチングアプリなどで不特定多数の人と性交渉することが感染拡大の背景として指摘されている。

 広告はグーグルとヤフーで配信。2種類のバナー広告を用意し、梅毒の流行を知らせて保健所などでの無料・匿名の検査を促す内容となっている。クリックすると、県ホームページの関連ページに移る。

 県感染症対策課は「夏になって開放的な気持ちになる人も増えると思うが注意が必要。無症状の場合もあるので少しでも不安な場合は検査を受けてほしい」と呼びかけている。

© 株式会社下野新聞社