<さが未来発見塾>吉野ヶ里の将来像 三田川、東脊振中生が議論 魅力ある自然と歴史、課題も指摘

吉野ヶ里町の魅力や課題について考えた生徒たち=吉野ヶ里町中央公民館

 中高生が地域の未来を考える佐賀新聞社の「さが未来発見塾」が5日、吉野ヶ里町で始まった。三田川中と東脊振中の2、3年生9人が参加し、町の魅力や課題について話し合った。取材体験などを通して町の将来像を「未来計画」にまとめ、9月末に伊東健吾町長に提案する。

 初回は町中央公民館でワークショップがあった。生徒たちは予習テキストを見ながら、佐賀新聞社の担当者から人口の推移や観光の現状などについて説明を受けた。国道385号、34号、長崎道が町内を縦横に貫く交通の便の良さや、シリコンウエハー製造大手のSUMCOが新工場の建設方針を示すなど企業誘致が多いことを学んだ。

 生徒たちは、町について感じたことを付箋に書き、模造紙に貼り付けた。「身近に歴史を感じられる吉野ケ里遺跡がある」「豊かな自然を生かしたアウトドア施設がある」「国道34号沿いに飲食店が多い」などの魅力のほか、「若者向けの娯楽施設が少ない」「駐輪場が駅から遠い」「交通事故が多い」といった課題も指摘された。

 東脊振中3年の多良碧さんは「自分では気付けなかった町内の魅力や課題について知ることができた。しっかりと考え、町長に若者の意見を届けたい」と意欲を見せた。生徒たちは今後、佐賀新聞の記者による「地元学講座」を受講し、地域で活動する人らを取材して未来計画を考える。(樋口絢乃)

 

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