七山で渓流滝登り満喫 4年ぶり開催 コロナ、7月の大雨乗り越え

4年ぶりに開かれた「国際渓流滝登りinななやま Reborn」で岩などを頼りに川を登る参加者=唐津市七山の滝川川

 唐津市七山の豊かな自然を満喫できる「2023国際渓流滝登りinななやま Reborn」が6日、4年ぶりに開催された。唐津市をはじめ九州北部を襲った7月の大雨による災害で流木などの爪痕が残る中、約50人が滝登りの醍醐味(だいごみ)を味わった。市内は同日、8月の観測史上最高を更新する37.0度を観測する猛暑日となり、参加者は急流ではロープを頼りに渓流を登って涼を感じた。

 滝登りは新型コロナ禍の影響で20年から3年連続で中止していた。1千人を超える参加者が集まっていたコロナ禍前は1月から準備を始めてきたが、今年は感染症法上の分類が5類に移行された5月ごろから準備を進め、開催を3日間に分け、定員を各50人に変更した。

 7月の大雨でコースの水位が下がらず、23日、30日に予定していた2回分を中止。流木の撤去や安全確認を行い、川のコースは例年の6~7割に縮小し、開催にこぎつけた。長崎県佐世保市から家族3人で初参加した高校2年有川稜大(りお)さん(17)は「水の勢いが激しく、気持ちよかった。被災された中、運営してくださった方々に感謝したい」と話した。

 新型コロナや災害に翻ほん弄ろうされた日々を振り返り、実行委員会の中島和雄副委員長(58)は「7月の大雨で被災した運営メンバーも多く、挫折しそうになったが、『楽しかった』の言葉を聞き、やってよかったと思った」と汗をぬぐった。

 県内は白石町37.9度、伊万里市37.3度、嬉野市37.0度、佐賀市37.0度、佐賀空港35.4度で、全6観測地点で猛暑日となった。7日も佐賀市、伊万里市ともに最高気温35度を予想している。(松岡蒼大)

4年ぶりに開催された「国際渓流滝登りinななやま Reborn」でロープを頼りに川を登る参加者=唐津市七山の滝川川

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