久しぶりに古里へ お盆の帰省ラッシュ本格化 コロナ5類移行後初の夏、混み合う鉄道

盆休み期間の初日を迎え、新幹線に乗降する人たち=11日午前、神戸市中央区、JR新神戸駅(撮影・長嶺麻子)

 お盆の時期を古里や行楽地で過ごす人の帰省ラッシュが11日、本格化した。新型コロナウイルス感染症が感染症法上の5類に移行してから初めてのお盆となり、鉄道の駅は大きな荷物を持った乗客で混み合った。

 JR東海によると、新幹線の自由席乗車率は、午前7時11分に新大阪駅を出た博多行き「のぞみ」が220%に達した。JR西日本によると、10~17日の新幹線と在来線の指定席予約は、7月下旬の時点で前年の約1.5倍で、コロナ禍前の2018年と比べて9割程度まで戻っているという。

 11日、JR新神戸駅(神戸市中央区)は、親子連れや外国の旅行者がキャリーバッグを引き、次々に新幹線に乗り込んだ。ホームでは、汗ばみながらマスクを着ける人の姿も見られた。

 家族4人で神戸市中央区から岡山県へ帰省する男性(50)と女性(43)は「15日に神戸に戻る予定なので台風の進路が気がかり」としつつ、長男(11)は「カエルをいっぱい捕まえたい」と話し、長女(6)は「プールに行くのが楽しみ」とうれしそうだった。

 同じく岡山に向かう同市灘区の男性(46)と息子(16)は、コロナ禍の後では初めての帰省となった。息子は「前に祖父母に会ってから身長が20センチくらい伸びた。再会が楽しみ」と声を弾ませた。(勝浦美香)

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