【日光】東武日光駅前広場に展示されている路面電車が10日、1日限定で内部公開された。かつて国鉄日光駅―いろは坂の「馬返」間を走り、1968年に廃線となった日光軌道線の車両で、夏休みの子どもたちが興味深そうに見学した。
「8月10日」は、1910(明治43)年に開業した日光軌道線の開業日に当たる。展示車両は「東武100型電車」と呼ばれ、53年から廃線まで15年ほど運行していた。2013年に市内の観光施設から市に無償譲渡され、その後常設展示されたが、新型コロナウイルスの影響などで内部公開を控えていた。
同駅前広場は夏休みを楽しむ観光客の姿も目立ち、親子連れなどが次々に車両内を見学。電車が好きで東武鉄道の新型特急「スペーシアX」に乗るため沖縄県沖縄市から母親と訪れた小学2年新屋嵐大(しんやあらた)君(7)は「窓が広くて今の電車と形も違った。夏休みのいい思い出になった」と笑顔だった。