旧盆休みに阿尾城訪ねて 集う会、伝本丸で草刈り 氷見、立ち入り解禁で環境整え

伝本丸地区の草刈りに励む会員=氷見市の阿尾城跡

 氷見市阿尾の県指定史跡・阿尾城跡で活動している緑化ボランティア「阿尾城跡に集う会」は11日、先端部にある伝本丸地区などの草刈りに励んだ。富山湾を見渡す絶景スポットである同地区は4月から、約2年3カ月ぶりに立ち入りが解禁されており、旧盆休みに観光客を迎える環境を整えた。

 阿尾城跡は小説や漫画の主人公になった戦国武将の前田慶次が関わったという伝説があり、観光客や歴史ファンに人気のスポット。展望台がある伝本丸地区は2021年1月に崖面が崩落した影響で、長らく立ち入りが禁止されていた。

 同日は会員7人が約3時間掛けて、伝本丸地区や通路などを清掃し、草刈り機で、大人の背丈を超えるほどに伸びた雑草を刈った。中腹の公園にあった枯れた杉木3本は、7月下旬に市に依頼して伐採が済んでおり、安全に散策できる環境が整った。

 城下良明会長は「夏休みに訪れてもらい、眺望だけでなく、阿尾城の歴史にも触れてもらいたい」と話した。

© 株式会社北國新聞社