口をつく“練習不足” 渋野日向子「過大評価していた」

3年ぶり2度目の「全英」予選落ちを喫した(撮影/村上航)

◇海外女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 2日目(11日)◇ウォルトンヒースGC (イングランド)◇6881yd(パー72)

歴代覇者として迎える特別な一戦は2日間で幕を閉じた。渋野日向子は1バーディ、4ボギーの「75」で初日の出遅れを取り戻せず、通算6オーバー105位で2020年大会以来3年ぶり2度目の予選落ちを喫した。

グータッチをする場面もあったが…グリーン上には多くの課題が(撮影/村上航)

巻き返しが必須の一日にあって、いきなり1番で3パットボギーを先行。10番までに4つ落とし、カットラインが遠のいた。「距離感も合っていなかったですし、微妙な距離もなかなか入らなかった。そこが残念。パターで足を引っ張っちゃった」

11番(パー5)では右手前のバンカーから奥のピンまでしっかり寄せたが、バーティパットがカップに消えてくれない。前日合計37パットを要したグリーン上では、この日も32パットを要した。唯一のバーディとなった14番はロングパットを流し込んだもの。2日間を通して苦しんだ。「グリーンが合わなかったっていうのは、ただの言い訳なので。自分の問題」と受け止める。

ショットの出来もグリーンに引きずられた(撮影/村上航)

前週「スコットランド女子オープン」で、予選ラウンドを首位通過した。「もう少しできるっていう“過大評価”はしていたので…」。左手の痛みに苦しんだ時期を経て、少しずつ自分のイメージする身体の動きで打てるショットが増えている実感もあった。それが、グリーン上の出来にも影響を受ける形で「大事な試合で発揮できなかった。もうちょっとできた気がして、悔しいです」と繰り返した。

「練習量も少なくなっちゃっているのかもしれないし、試合での対応力が欠けているなと思いました」と言及したのはパッティング、ショートゲームの部分。左手の痛みに悩まされた時期はショットの調整ができないからこそ重点的に取り組み、なんとか予選通過を引き寄せていたスキルでもある。

「逆に、今はショットにフォーカスしてできている分、パッティングだったりが、ちょっと足りないのかなっていうか…」。患部が回復に向かい、再開したショット練習に時間を割きたくなるのは選手として当然の心理。改めてバランスを見つめ直す必要性に触れた。

それでも戦いは続いていく(撮影/村上航)

次戦は2週後の「CP女子オープン」(24日~、カナダ・ショーネシーG&CC)。今季メジャー5試合での戦いを終えて課題を痛感する中、試合は続いていく。(イングランド・サリー/亀山泰宏)

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