伝統の「ほうき踊り」披露 三重、害虫追い払うしぐさ

盆踊りで披露された伝統の「ほうき踊り」=12日夜、三重県紀宝町

 三重県紀宝町で12日、浴衣姿の人たちが水田の害虫をほうきで追い払う様子を表現した「ほうき踊り」が行われた。江戸時代から地元に伝わる風習。地域住民が伝統を継承しようと実行委員会をつくり、同町井田の下がり場地区にある井田観音での盆踊りの中で毎年披露している。

 住民らは、やぐらを囲んで輪となり、太鼓の音と歌い手の音頭に合わせてほうきを持ち上げたり、掃いたりする踊りを披露。実行委員会の前地敏久さん(72)は「お盆で帰省した人にも楽しんでもらった。何とか伝統を守っていきたい」と話した。

 盆踊りは新型コロナ禍を除いて例年8月9日に行われているが、今年は台風の影響で12日に延期された。

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