「復興ののろしを」大輪3千発 大雨被災続いた青森・深浦町、5年ぶり海上花火

約3千発が打ち上げられた海上花火大会=12日午後8時半、深浦町の夕陽公園

 青森県深浦町の深浦港に面した夕陽公園で12日夜、海上花火大会が開かれた。町によると、町内で海上花火が打ち上げられるのは5年ぶり。コロナ禍や大雨被災で沈んだ町の元気を取り戻そうと、町の白神山地世界自然遺産登録30周年記念事業の一環として開催された。町民やお盆の帰省客らが、夜空を彩った約3千発の花火に酔いしれた。

 実行委員会の西﨑朋会長は「皆さんが待ちに待った花火大会。5年ぶりになるが、この間コロナもあったし、昨年も今年も大雨被害もあった。嫌なことは全部吹き飛ばして、深浦町の復興ののろしを花火で打ち上げよう」とあいさつ。

 「津軽屈指の豪快な大玉連弾」が深浦港の海上花火の魅力。午後8時から打ち上げが始まると、観客たちは歓声を上げたり、スマートフォンで撮影したりと、思い思いに夏のひとときを楽しんだ。

 同町の黄金﨑朝子さん(78)は「すごく良かった。前にやった北前船のイベントと同じくらい人出もあった。去年の大雨は大変だった。今年は台風がこなければいい」と話した。

© 株式会社東奥日報社