コシヒカリ「元祖」の酒粕使った発泡酒が完成 発祥の地、京都・向日の酒店「広めたい」

旭米で醸した日本酒の酒粕を副原料にした発泡酒「酒粕エール」を手にする梅原さん(京都府向日市鶏冠井町・梅原酒店)

 京都府向日市発祥でコシヒカリの元祖とされる「旭米」の酒粕を使った発泡酒「酒粕エール」が完成した。企画した同市鶏冠井町の酒店で販売している。

 梅原酒店の梅原一成さん(52)。旭米を使った名産品を作りたいと、2019年、旭米を副原料にしたクラフトビールを企画。国内の醸造所に依頼し、旭米を開発した篤農家の山本新次郎にちなみ、「新次郎」と名付けて売り出した。21年には黒ビールの新次郎ポーター、どぶろくも完成させた。

 今回は、無農薬の旭米で日本酒を造っている竹野酒造(京丹後市)から酒粕を入手した。150リットルの発泡酒に対し、6キログラムの酒粕を入れて醸造し、日本酒の香りが感じられるように仕上げた。

 梅原さんは「新型コロナウイルス禍で、あまりアルコールが売れない時期が長かったが、これから多くの人に広めたい」と期待している。

 酒粕エールは300本限定製造。330ミリリットル入り瓶で660円。

 13日に京都向日町競輪場(同市寺戸町)で開催される「向日市一穂フェスタ2023」で、酒粕エールと新次郎2種類を会場で飲めるよう、コップに入れて販売する。

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