栃木県小山市城東2丁目の空き地で7月、ビニール袋に入った乳児の遺体が見つかった事件で、県警捜査1課と小山署は13日、殺人の疑いで母親の小山市、派遣社員の女(36)=死体遺棄容疑で逮捕、処分保留で釈放=を再逮捕した。県警によると、女は「赤ちゃんを殺したことは間違いない」と容疑を認めている。
県警は14日、女を送検した。動機などを捜査している。
再逮捕容疑は、7月17日午前0時ごろから同1時55分ごろまでの間、小山市の自宅アパートの駐車場で、自身が出産した男児の頭部を地面に複数回打ち付けて殺害した疑い。
県警によると、女は駐車場で出産後、男児の頭部を両手で持ち、舗装された地面に打ち付けて殺害したとみられる。その直後に近くの空き地へ歩いて向かい、遺体を遺棄したという。
司法解剖の結果、男児の死因は頭蓋内損傷で、頭頂部付近には骨折があった。事件当時、男児は出産から数時間程度だったとみられる。遺体の発見時はへその緒が付いた状態で、服は着ていなかった。
遺体は7月19日夕、同所の空き地で半透明のビニール袋に入った状態で見つかった。県警は同23日、男児の遺体を遺棄したとして、死体遺棄の疑いで女を逮捕した。女は調べに「自分が産んだ赤ちゃんを捨てた」などと供述。男児への加害行為を認める趣旨の供述もしており、県警は殺人容疑を視野に捜査していた。