【MLB】「腕組み男」再び アロザレーナの一打でレイズが2試合連続サヨナラ勝ち

写真:ガーディアンズ戦でサヨナラ打を放ったレイズ・アロザレーナ

WBCで日本代表を苦しめた「腕組み男」がまた決めた。日本時間13日のレイズ対ガーディアンズでランディ・アロザレーナがガーディアンズの守護神エマニュエル・クレースから今季3度目のサヨナラ安打。チームの2試合連続サヨナラ勝ちに貢献した。

劇的な幕切れだった。2点ビハインドで9回裏を迎えたレイズ打線の前にガーディアンズの絶対的守護神・クレースが登板。今季31セーブをマークし、オールスターにも選出されたMLBを代表する抑え投手だ。

そのクレースに対し口火を切ったのがジョシュ・ロウ。センター前ヒットで出塁すると一死からヤンディ・ディアスの二塁打で1点差に迫る。さらにブランドン・ラウが同点打。二死1塁とし、アロザレーナに打順が回った。

2球で追い込まれるもラウが盗塁を決め二死2塁で迎えた6球目。外角へのボールになるカットボールを右方向へ運ぶと打球は右中間へ。右翼のラウレアーノが決死のダイビングを試みるも、白球はグラブを掠めてグラウンドに弾み、ラウが生還した。

前日に続く連夜のサヨナラ勝ちにレイズベンチは大盛り上がり。アロザレーナはチームメイトの手荒い祝福に遭いながらもお馴染みの「腕組み」ポーズを決めてみせた。

レイズはこれで今季6試合目のサヨナラ勝ちだが、そのうちアロザレーナは半分の3試合でサヨナラ打を放っており、これはメジャー最多タイだ。2020年のポストシーズン、2023年のWBCと大舞台で圧倒的な活躍を見せてきた生粋のお祭り男はシーズンでも健在だ。

「彼(アロザレーナ)は一番スポットライトが当たる時であっても打席に入る準備が出来ているように思えるよ」決勝点のホームを踏んだラウは言う。「WBCでもポストシーズンでもレギュラーシーズンでも関係ない。彼は準備ができている。まるでプレッシャーを歓迎しているみたいだ」

現在2ゲーム差でア・リーグ東地区首位のオリオールズを追いかけるレイズだが、チーム状況は決して芳しくない。この日も主戦・マクラナハンの60日故障者リスト入りが発表されたばかり。

多くの先発投手を失ったチームはこの日、4人の救援投手による継投によって試合を終わらせるブルペンデーとなった。ザック・エフリン、タイラー・グラスノー、アーロン・シバーリら3本柱に加えザック・リテルの先発転向がハマったことで優勝戦線に残ることはできているが、必死のやりくりが続いていることに変わりはない。

それだけに、レイズが激戦の東地区を制するためにはアロザレーナら野手陣のこれまで以上の活躍が不可欠になるだろう。2年ぶりの地区優勝に向け、首位・オリオールズに迫ることはできるだろうか。

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