8月11日、FIFA女子ワールドカップ2023の準々決勝、日本女子代表 vs スウェーデン女子代表の一戦がニュージーランド・オークランドのイーデン・パークで行われた。
日本は3－1と勝利した8月5日のラウンド16のノルウェー戦から1人を入れ替え、遠藤純に代わって杉田妃和が左ウイングバックに入った。一方のスウェーデンはPK戦の末にアメリカを下したラウンド16と同じ11人がスタメンに並んだ。
序盤はスウェーデンがボールを保持し、サイドからクロスを入れてゴール前での高さを生かした攻撃を仕掛けてくる。それに対し日本は5－4－1の陣形でブロックを敷き、集中を保ちながらの対応を続けていく。
25分、スウェーデンがビッグチャンスを迎える。自陣からのフィードにスティナ・ブラックステニウスが反応。対応する熊谷紗希を振り切り、ペナルティーエリア内でシュートを放ったが、ボールは枠を外れた。
32分、スウェーデンはFKのチャンスを得る。コソヴァレ・アスラニのキックはGK山下杏也加が跳ね返したものの大きなクリアにはできず、ペナルティーエリア内での混戦に。こぼれ球をアマンダ・イレステットが蹴り込み先制した。
今大会で初めて追いかける展開となった日本は反撃に転じたいところだったが、スウェーデンの巧みなボール保持と手堅い守備に遭い、突破口を見出せない。42分にはスウェーデンが高い位置でボールを奪い、アスラニが強烈なミドルシュート。これは山下が触ってポスト直撃に逃れ、事なきを得る。前半は日本がシュート0本、スウェーデンの1点リードで終了する。
日本は杉田に代えて遠藤を投入し後半を迎えたが、最初にチャンスを作ったのはスウェーデンだった。47分、ショートカウンターからカネリードがシュートを放ったが、これも山下がファインセーブ。しかし、直後のCKの競り合いの中で長野風花の手にボールが当たってしまい、オンフィールドレビューの結果、PKの判定に。フィリパ・アンイエルダールが左隅にキックを決め、51分に追加点を奪った。
52分、日本は田中に代えて植木理子を投入。60分過ぎからようやく相手陣内でボールを回せるようになり、63分には遠藤の折り返しから藤野が叩きつけるようなファーストシュートを放ったが、ワンバウンドしたボールはクロスバーの上へ。
68分、藤野が右サイドの高い位置で時間を作ってクロスを送り、相手に当たった跳ね返りに反応した長谷川がミドルシュートを放ったが、これもクロスバーの上へ。ここからは日本が攻め込む場面が増え、71分には長野のラストパスを受けた藤野が左足でシュートを放つも、スウェーデンの守護神ゼチラ・ムショヴィッチがフィスティングで逃れる。
74分、日本は右サイドのスローインから植木がカットインし、ペナルティーエリア内で倒されPKを獲得する。自らキッカーを務めた植木はゴール左上を狙ったが、クロスバーに当たってゴールならず。
日本は81分、長野、宮澤に代えて林穂之香、清家貴子を投入。87分にはゴール正面の位置でFKのチャンスを得るが、藤野のキックはクロスバーからGKの頭部、ポストに当たりながらもラインは越えず、惜しくもゴールならず。それでもこぼれ球を拾ってつなぐと、遠藤からのパスをペナルティーエリア内で受けた清家がクロスを送り、相手がクリアしきれなかったところを林が詰め、87分に1点を返した。
アディショナルタイムは10分。90+2分には高橋はなに代えて浜野まいかが今大会初めてピッチへ。攻撃の人数を増やしてさらに攻勢を強めていく。長いアディショナルタイムを使って攻め続けた日本だったが1点は遠く、1－2のままタイムアップ。日本はベスト8敗退となり、スウェーデンが準決勝進出を果たした。
