155ydのパー3「6番だと大きくて7番だと短い…」“ビトウィーン”どう打つ? 横田英治

うーん。ビトウィーンだな。(撮影/有原裕晶)

賞品のかかったニアピンホール、ピンまで距離を測ると「155yd」。自分の6番アイアンは160ydと少し大きく、7番アイアンだと150ydで少し短い…。いわゆるビトウィーンと呼ばれる番手間の距離。そんな困った状況を打破する対策を、横田英治プロに教えてもらう。

1. 「迷わず短い番手にする」をひとつの選択肢に

どっちを選ぶか迷ったら…(撮影/有原裕晶)

私の経験上、アマチュアの方はグリーンにさえ乗せてしまえば、ミスの確率はグッと減ります。この状況で考えたいのは、まずグリーンに乗せること。ピンがグリーンセンターと想定した場合、大抵はピンから手前のエッジまで15ydはあります。ということは7番で打ってもピン手前のエリアには乗せられるということです。

ピンまでは届きませんが、番手は短くなるほどミート率が上がるので、ミスの確率も減ります。これは、あくまでもひとつの選択肢ですが、常に「迷わず短いほうの番手を選択する」というルールを作っておくと、スコアメークに好影響をもたらすと思います。

2. 長い番手を1インチ短く持とう

1インチはこれくらいです(撮影/有原裕晶)

とはいっても、コンペで賞品のかかったニアピンホールなどであれば、なんとかピンに絡めたいところ。プロの場合は大きめの番手で、あえてカットボールでスピン量を増やしたり、高さを出したりして距離を落とす技術がありますが、アマチュアが真似をするとミスショットの確率が上がり、大きなトラブルを招く恐れがあります。

ですので、もし長い番手を持ってピンデッドに攻めたいのであれば、今回はもっと簡単な方法をお伝えしたいと思います。大きめの6番を選択したとして、グリップを普段よりも1インチ(2.54cm)短く握ります。実はこれだけでいいのです。クラブを1インチ短く持つだけで、ドライバーで7~8yd、アイアンで5yd程度飛距離が落ちると言われています。

振り子のイメージ(撮影/有原裕晶)

短く握れば飛距離を落とす準備はできているので、あとはコンパクトに振り抜くだけ。ただし、アマチュアの方に「コンパクトに打ちましょう」というと、スイングのリズムが速くなってしまうことが多いので、振り子イメージでゆったりとリズムよく打ってあげるようにすると、大きなミスをせず成功が近づくと思います。

動画で解説

今回のまとめ

ホールインワンという“夢”も捨てたくない!(撮影/有原裕晶)

155ydのパー3「6番だと大きくて7番だと短い…」“ビトウィーン”どう打つ?

・迷わず短い番手にするのも選択肢のひとつに
・長い番手を1インチ短く持とう

こういったシチュエーションにおいて、力感だけで距離を調整するプロは少ないと思います。ただ面白いのは集中力が研ぎ澄まされたときに「絶対に届く」と思い込んで打つと、短い番手でも届くことがあるんですよね。そんな時、つくづく我々プロゴルファーもロボットではなく人間であることを実感します。

取材協力/富里ゴルフ倶楽部

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