サンフレッチェ広島 新FW・加藤陸次樹 夢をかなえたゴール エディオンスタジアム最後のピースマッチは劇的ドラマ

明治安田生命J1リーグ第23節。サンフレッチェ広島は、ピースマッチとして行われた浦和戦で試合終了間際に逆転。ついに長いトンネルから抜け出しました。

エディオンスタジアムでは最後になるピースマッチ。スタジアム周辺では平和への思いが込められた折り鶴の展示や高校生平和大使による核兵器廃絶を訴える署名活動などが行われました。

サンフレッチェの選手は、平和祈念ユニホームを着て入場し、今シーズン最多2万1000人を超えるサポーターは、スポーツができる恒久平和を願いました。

右ひざのけがから3か月ぶりに帰ってきた 満田誠 とセレッソからの移籍後、初ホームゲームの 加藤陸次樹 を2シャドーにすえて迎えた4位・浦和戦。満田は、キックオフ直後、前線から果敢にプレス。加藤とのコンビネーションからチャンスを作り、7試合ぶりの勝利へリズムを作ろうとします。

しかし、前半29分。中盤でボールを受けた浦和フォワードのホセ・カンテの強烈なミドルシュートが決まり、先制を許してしまいます。

リーグ最少失点の浦和の守備陣・牙城を崩そうとしますが、元サンフレの 西川周作 が立ちはだかり、1点ビハインドで前半を折り返します。

サンフレッチェは、後半から満田を下げ、ドウグラスとソティリウの2トップに変更。迎えた後半24分、塩谷司 からのスルーパスに抜け出した加藤。冷静に切り返し、ゴールネットを揺らします。サンフレユース出身・加藤陸次樹 の移籍後、初ゴールで同点とします。

サンフレッチェ広島 加藤陸次樹 選手
「夢と希望を与えたいと思ってプレーしていたし、(ピースマッチは)広島にとってすごく気持ちのある日なので、少しでも希望を、勇気を与えられたんじゃないかな」

その後、エディオンスタジアム最後のピースマッチは、互いに譲らない白熱した展開に…。チャンスとピンチが訪れる中で迎えた試合終了間際にドラマが待っていました。

川村からのパスを受けたのは、途中出場のベンカリファ。すべてのサンフレファミリーの思いをのせた右足のシュートは、自身、5か月ぶりのゴールに。7試合ぶりの白星を逆転勝利で飾ったサンフレッチェ。エディオンスタジアム・ラストイヤーのピースマッチは、記憶に深く刻まれる結果となりました。

加藤陸次樹 選手
「ずっとこのスタジアムでゴールを決めて、勝つことを夢見て成長してきたので、きょう、こうして夢が実現してうれしく思う。けさ、シオくん(塩谷司)の 娘が生まれたということで、シオくんからのアシストでゴールを決められて、よりうれしかった。熱い声援、ありがとうございました」

― セレッソ大阪から移籍した加藤陸次樹は、自身の誕生日が8月6日でピースマッチへの思いも強かったということです。ピースマッチにホームスタジアムで初ゴール、忘れられない試合になりました。

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