ロシア、戦時下で人手不足が深刻 動員や出国、経済に悪影響

モスクワの地下鉄駅の建設現場で働く作業員=3日(タス=共同)

 ウクライナ侵攻を続けるロシアで労働力不足が深刻化している。5月の失業率は3.2%。中央銀行の企業調査によると、人材不足は過去25年で最悪とされる。昨年秋の30万人規模の動員や、70万~80万人と推定される動員忌避者の出国が主な原因で、対ロ制裁で悪化した経済の回復の足かせになる可能性がある。

 ロシア紙RBKによると人手不足はあらゆる業種に及んでおり、首都モスクワと第2の都市サンクトペテルブルクの失業率は「ゼロに近い」。モスクワの経済政策研究所が7月に実施した千社以上を対象とするアンケートでは42%が人材不足を訴えた。

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