宮川(砺波高2年)「タックルで活躍を」 富山初ラグビーU17日本代表

ラグビーU17日本代表に選ばれた宮川選手=砺波高グラウンド

  ●190センチ、101キロ 柔道経験、体格生かす

 富山初のラグビーU17日本代表に選ばれた砺波高2年の宮川侑大選手(16)=高岡市戸出市野瀬=が24日の第31回日・韓・中ジュニア交流競技会和歌山大会韓国戦、27日の中国戦を前に「だれよりも動いて活躍したい。タックルで相手を仰向けに倒したい」と意気込みを語った。世界デビュー戦に向け、砺波高魂がこもったタックルと豊富な運動量を武器に奮闘を誓った。

 宮川選手は、日本ラグビー協会が14日発表したラグビーU17日本代表メンバー23人の一員に選ばれた。ポジションはFWのロックで、U17日本代表の選出は北信越5県でも7年ぶりとなる。

 7月末に長野県菅平で全国9ブロックから選抜された198人が参加した大会に、宮川選手は北信越選抜チームのキャプテンとして臨み、身長190センチ、体重101キロの体格を生かして活躍。勤勉で実直な人間性、ラグビーに貪欲に打ち込むひたむきさなども評価され、大会直後に全国屈指の名門校の精鋭らとともに日本代表メンバー入りを打診された。

 宮川選手はスポーツ一家の6人きょうだいの5番目で、戸出東部小、戸出中時代は柔道に打ち込み、砺波高に進学。柔道部が休部のため、中学の先輩やコーチからの勧めでラグビーを始めた。初心者はタックルに恐怖心を覚える選手が少なくないが、「最初から躊躇なくタックルで相手にぶつかっていた」(城石敦也ラグビー部顧問)という宮川選手は「一番面白いのはタックル」と言い切る。

 普段は穏やかで、恥ずかしがり屋な性格だが、ラグビーでは人が変わったように勇猛果敢なプレーを展開。「大の負けず嫌い」(城石顧問)でラグビーに打ち込むうち、日本代表への意識が芽生え、徐々に強くなったという。

 U17日本代表の選出について宮川選手は「入部した時にはなれるとは思わなかった。部員や監督、ラグビーができることに感謝したい」と率直に話す。理系で勉学にも励み、文武両道を貫く宮川選手の代表選出に、中村謙作校長も「砺波地区で勉強もスポーツも頑張っている子がいるのは誇りだ」と喜びを隠さない。

 9月に開幕するラグビーのワールドカップ(W杯)フランス大会に向け、ラグビーへの関心が高まる中、宮川選手は「U17日本代表に選ばれて終わりではない。活躍して来年も選ばれ、大学でもラグビーをやって、将来は日本代表を目指したい」と将来を見据えた。

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