日本一の健脚ランナー…川内優輝選手、川越八幡宮に足形石を奉納 禰宜も市民ランナ―「忍耐力と力感じて」

足形石を奉納した川内優輝選手(右)と榊原祥光さん=10日、川越市南通町の川越八幡宮

 埼玉県久喜市出身のプロランナー川内優輝選手(36)=県立春日部東高出、あいおいニッセイ同和損保=が10日、川越市南通町の川越八幡宮に足形石を奉納し、お披露目式が行われた。川内選手はフルマラソンを中心に650回以上のレースに出場するなど、驚異的なスタミナを誇る。同八幡宮には足腰の健康に御利益があると伝わる境内社の民部稲荷神社が祭られ、鉄人にあやかってほしいと設置した。

 足形は、川内選手が座右の銘とする「現状打破」とともに、同稲荷神社前に置いた縦70センチ、横50センチの御影石に刻まれている。禰宜(ねぎ)を務める榊原祥光さん(56)もフルマラソンを走る市民ランナーであることから、2030年に創建千年を迎える同八幡宮の記念事業の一環として働きかけ、奉納が実現した。

 お披露目式では神事の後、川内選手と榊原さんが除幕。足形は参拝客が素足で合わせることができる。早速、体験した市民ランナーで東京都台東区の会社員三村公代さん(46)は、「貴重な機会をいただけて光栄。11月と12月の大会で良い結果を出せるように祈った」とほほ笑んだ。

 川内選手は妻侑子さん(38)、生後8カ月の長男渉夢(あゆむ)ちゃんと3人で記念撮影。訪れたファンの質問に気軽に応じるなどした。川内選手は「この足形が、皆さんそれぞれの目標に向かうモチベーションになれば」と願い、「私も負けないように頑張りたい」と決意を新たにする。榊原さんは「日本一健脚なランナーの足形から、彼の忍耐力とパワーを感じていただけると思う」と話した。

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