【小山】本場結城紬(つむぎ)に欠かせない「手つむぎ糸」の製作技法を学ぶ「糸つむぎ体験会」がこのほど、福良の「桑・蚕・繭・真綿かけ・糸つむぎのさと」で行われ、県内外から約20人が参加した。
本場結城紬の技術継承や後継者育成を目的に、市が毎年開催している。参加者は伝統工芸士の塚原(つかはら)アイさん(82)や市の紬織士から手ほどきを受け、糸の原料となる袋真綿を「つくし」と呼ばれる道具にかけ、指先で綿の繊維を少しずつ引き出しながら糸を紡ぐ技法に取り組んだ。
NHKのテレビ番組で本場結城紬に興味を持ったという京都市中京区、看護師山岸扶佐子(やまぎしふさこ)さん(57)は「体験会はインターネットで知った。糸つむぎは難しいが、丁寧に教えてもらい楽しくできた」と笑顔だった。