お盆期間中に墓前で花火を行う独特な風習がある青森県大間町。今年も盆入りの13日、町内の墓地に多くの家族連れが訪れ、花火を楽しみながら先祖の霊を迎えた。
墓地で行う花火には「迎え火としての役割がある」「にぎやかに迎えることで先祖が喜ぶ」など、町民によってさまざまな見解があるが、明治時代には既に行われていたといわれている。
日が沈み暗くなり始めた13日午後6時半ごろ、町内の墓地では、家族連れが先祖の眠る墓前に花やお菓子を供えた後、手持ち花火や噴出花火を楽しんでいた。
大間町出身の髙山律子さん(48)によると、約40年前は墓地近くに花火やアイスの売店などがあったといい「お墓参りは祭りのようににぎやかだった」と振り返る。夫の和宏さん(45)=埼玉県出身=は同町の風習に、「当初は罰当たりというか驚きがあったが、今では花火を楽しんでいる」と笑顔で話した。