【台風情報】台風7号 広島に最接近 今後の進路は 気象予報士が解説 15日いっぱいは強風・高波に注意を

台風情報について、RCCウェザーセンターの 乙藤亮平 気象予報士に伝えてもらいます。

RCCウェザーセンター 乙藤亮平 気象予報士
台風7号は、この時間が広島県内に最も近づいています。きょう15日いっぱいは雨や風に注意が必要となりそうです。

台風7号ですけれども、15日午前5時前にいったん和歌山県の潮岬に上陸しました。そのまま北西へと進んでいき、午後1時ごろに今度は兵庫県の明石市に再び上陸しました。現在は中心が豊岡市、兵庫県の北部近くに位置していまして、最大瞬間風速は40m/sとなっています。

現在、暴風域(風速25m/s以上)のエリアが、岡山県や鳥取県にかかっていまして、そのほか広島県内でいうと、黄色のエリア、風速15m以上の強風域にかかっています。

現在も台風は北西と進んでいます。このため、いつもよりも強い風が吹いています。風の状況で見ると、現在も北西や西寄りの風が吹いているところが多くなっています。

瞬間的には北広島町大朝では15.3m/sの突風のような風も吹きました。ただ、予想よりも北寄りから西寄りの風の変わり方が早かったので、西側のエリアを中心に雨雲の発生が抑えられました。一方で東側、特に備北を中心に雨脚の強まっているところがあります。

雨雲レーダーの様子です。台風の中心から200キロほど離れていますが、鳥取市から岡山県の北部・鏡野町にかけて、15日朝はいったん、線状降水帯が発生しました。その後、この線状降水帯による雨雲は早めに崩れてはいたんですが、その活発な雨雲が広島県内の備北を中心にかかりました。庄原市内のアメダスでは1時間に20ミリ以上の強い雨を一時、観測しました。

昼ごろになって、南西部を中心にやみ間は広がっていますが、北部や東側のエリアを中心に備後などのエリアを中心に雨脚の強まっているところがあります。現在も鳥取県や兵庫県の日本海側を中心に活発な雨雲がかかっています。

この後もその活発な雨雲が夕方ごろにかけてはしばらくかかり続ける見込みです。
ただ、時間が経って、夜になってくると、この雨雲も少しずつ北へと抜けていくような形となり、県内の雨雲も弱まっていく予想になっています。西からやみ間も広がっていくでしょう。

この先の見通しで見ていくと、台風の中心が夜遅く、日付が変わるころになると、兵庫県から日本海へと抜けていく予想になっています。そして、そのまま北へと向かっていき、特に時速も少しずつ上がってきています。現在は20キロになっていて、自転車の全速力をするようなスピードになってきています。

あす16日までに30キロぐらいまで上がっていきますので、16日正午には日本海中部の、広島県内からだいぶ離れたエリアに進んでいく、そんな予想になっています。風に関しても日付けが変わってくると次第に弱まってくるような予想になっています。

16日の波と風の予想です。あすは南寄りへの風と変わっていく予想になっています。また強さで見てもきょう15日と比べてもだいぶ弱くなる予想です。波に関しては、広島で1メートル50センチのち50センチ。午前中を中心にまだ波の高い状態が続きそうです。ただ、日本海側は波が残りやすく、4メートルのち2メートル。特にうねりを伴って高波には注意が必要となりそうです。

広島県内は、まだ15日いっぱいに関していうと、強風や高波に注意をしておいてください。

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