関西各地で被害、1人重体 鳥取、兵庫に緊急安全確保

台風7号の大雨で増水した佐治川のライブカメラ映像=15日夕、鳥取市佐治町(鳥取県河川課提供)

 台風7号による強風や大雨の影響で15日、関西各地で負傷者が相次ぎ、倒木や浸水、土石流の被害も出た。和歌山市では60代男性が建物からはがれ落ちた外壁の下敷きになり意識不明の重体。鳥取県に大雨特別警報が出され、鳥取市の佐治川に架かる橋が一部崩落した。

 鳥取市は全域の18万1859人を対象に警戒レベルが最も高い「緊急安全確保」を発表。佐治川ダムの貯水量が上限に達する恐れがあるため緊急放流を行った。鳥取県の八頭町と琴浦町も川が越水したなどとして緊急安全確保を発表し、兵庫県香美町も川が氾濫危険水位を超えたことなどから緊急安全確保を出した。

 鳥取県は鳥取市などに災害救助法の適用を決定。兵庫県は香美町に、京都府は舞鶴市など3市に適用を決めた。鳥取市では道路に土砂が流れ込み、佐治町などの12カ所の集落で住民が孤立。

 大阪府内では11人がけがをした。

 大津市では女性が倒れてきた木に頭を打ち、京都市南区では自転車の男性が転倒し腕を負傷した。

 高松市ではトラック荷台の棚が倒れ、支えようとした男性が負傷した。

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