事前情報を知らない状態の人と親しくなるために、意外と簡単にできる効果的な手法「ミラーリング効果」とは?【ズルい言い換え事典】

仕草や言葉に同調すると好印象【ズルい言い換え事典】

ミラーリング効果の実例

事前情報を知らない状態で人と親しい関係になろうというとき、もっとも簡単にできるのが「ミラーリング効果」だ。

相手の言葉や仕草、態度をシンプルにまねるということなのだが、意外と効果的なのだ。相手が腕を組んでいたら自分も手を組んでみたり、「なるほど」が口癖ならば同じ言葉を使ってみたり、気づかないうちに同調を得ているため、無意識に親近感がわいてしまうのだ。

趣向や見かけに同調することも同じように効果的なので、食べ物やペットなどの好みに同調するのも効果的だろう。あまりしつこくなると嫌悪感にもなりうるので気をつけよう。

趣向のミラーリング

服装や食べ物、好きな動物などの好みをミラーリングすることも効果的だ。

仕草、態度のミラーリング

よくうなずく、口癖をまねるなどの同調効果は、自分に無意識に同調していると感じることができる。

【出典】『ズルい言い換え事典』
監修:齊藤 勇 日本文芸社刊

執筆者プロフィール
1943年山梨県生まれ。文学博士。対人心理学者。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。立正大学心理学部名誉教授、大阪経済大学客員教授、日本ビジネス心理学会会長、日本あいづち協会理事長。

「お世辞感を出さずにうまくほめて相手の懐にはいりたいとき」「自分の立ち位置を守るべく、肯定も否定もせずにその場をのりきりたいとき」職場や家族、恋人、友人などの人間関係をなるべくストレスなく過ごすために、自分の求めている返答や行動を相手から引き出したい瞬間は多くあります。そのときにひとこと言い換えるだけで、相手を自在にあやつる言葉の言い回しのコツを紹介します。実際に心理学者たちがおこなった心理学実験や、深層心理をもとにその言い換えをすることでもたらす心理効果を解説。人間の思考のメカニズムも学ぶことができます。思い通りに人を動かしたい人だけでなく、人にマイナスイメージをもたれたり、自分のもつキャラクターを傷つけたりすることを恐れる繊細な人が対人回避術として使用することもできる一冊。

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