大阪から移住の夫婦、念願かないブドウ初収穫 南砺・城端で2年かけ栽培、直売も人気

ブドウの収穫と直売を始めた勝田さん夫婦、中央は樹ちゃん

 富山県南砺市大鋸屋(城端)の農家、勝田大樹(ひろき)さん(33)、美保さん(32)夫婦が今年初めてブドウを収穫し、直売を始めた。2人は県外からの移住者。2021年からブドウ栽培を始め、念願をかなえた。「畑を少しずつ広げ、いろいろな品種を育てていきたい」と抱負を話している。

 勝田さん夫婦は大阪府出身。大樹さんは元美容師で、美保さんは小売業界で働いていた。自然豊かな環境を求めて、2017年に大阪から南砺に移住。間もなく地元のブドウ農家と知り合い、品種によって味が異なるブドウの奥深さに魅了された。

 農家として活動を始めたのは21年。ブドウと柿の栽培を手がけようと自宅近くに40アールずつ畑を借り、ブドウは苗木から栽培を始めた。栽培のノウハウは、やまふじぶどう園(富山市婦中町鶚谷(みさごだに))で学んだ。現在は露地とハウスで9種類のブドウを育てている。

 農園と同じ「あめのちはれ」と名付けた直売所は8月上旬に開設。「あずましづく」「サニールージュ」の販売から始めた。長男の樹ちゃん(4)も販売を手伝っている。人気は上々で、まだ収穫量が少ないこともあり、店頭に並べるとすぐに完売するという。

 お盆を過ぎると「シャインマスカット」「コトピー」などの収穫が始まる。夫婦は「先輩の農家と大鋸屋を盛り上げていきたい」と意欲を見せる。

 直売所の問い合わせは「あめのちはれ」の交流サイト(SNS)まで。

© 株式会社北日本新聞社