京都府南丹市美山町の市美山観光まちづくり協会は、中国語の繁体字と英語の観光マップを6年ぶりに刷新した。台湾出身の同協会スタッフが助言し、中華圏の人にとって分かりやすい表現を心がけた。名所に加え、新たな施設情報や京都市からの最適な交通ルートを紹介している。インバウンド(訪日客)が増える機運を捉えたいという。
マップは広げるとA3判になり、繁体字版と英語版をそれぞれ1万部作った。
繁体字版では、同町の前川るうさん(30)のアドバイスを生かした。レンタカーでくる訪日客にとって分かりやすいよう、道の案内標識にある「かやぶきの里」という表記をそのまま記載。その上でかやぶきの里を意味する繁体字を併記した。
日本語の「の」が、台湾の若者向け雑誌でよく使われているのを踏まえ、施設などの表記で用いた。前川さんは「生かした方が面白いと思った」と話す。
京都市から美山町に車で向かう際、カーナビが狭い峠道を案内することがあるため、最適な道も示した。アユやかやぶき家屋、山などの絵をあしらいつつ、近年できた施設や、郵便局、ATMの位置も記した。
前川さんは「よいマップができた」と笑顔を見せ、同協会の髙御堂和華事務局長は「ストレスのない観光につなげたい。美山の見どころは多いので、次に行きたいところも見つけてほしい」と語る。
同町の主要な観光施設などで配っている。