路上で女性けいれん…「人通りの少ない場所」車で通りかかった親子が発見、近隣住民と救助 加須署が感謝状

七五三野孝之署長(左)から感謝状を受け取った青木誠さん(中央)とアオキ・エミリ・ロマノさん=9日、埼玉県警加須署

 路上で体調不良を起こした高齢者の人命救助活動に貢献したとして、埼玉県警加須署は9日、越谷市のパート吾妻有子さん(51)、加須市の無職青木誠さん(72)と妻アオキ・エミリ・ロマノさん(56)ら計5人に感謝状を贈呈した。

 署や青木さんらによると、7月17日午後1時45分ごろ、乗用車で加須市内の市道を走行していた吾妻さん親子3人が、路上で倒れ込んでいる80代女性を発見。近隣に住む青木さんに慌てた様子で「おばあちゃんが倒れている」と救助の応援を求め、青木さんが駆けつけると女性は意識がない状態で、けいれんしていた。

 すぐさま110番と119番。吾妻さん親子と連携し、青木さん宅の水道のホースで頭を冷やしたり、手ですくった水で首筋を冷やしたり、水を飲ませたほか、日傘で陰をつくるなど救命隊員が到着するまでの間、懸命に救命活動を行った。

 署で感謝状を受け取った青木さん夫妻は「人通りが少ない場所なので、発見が早かったので良かった」と安堵(あんど)の様子。現在、女性は回復したという。同署の七五三野孝之署長は「心優しい方たちの連携で尊い命が救われた」と功労をたたえた。

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