戦没者追悼式、子・孫へつなぐ不戦 岩手県遺族代表、3世代で参列

世代を超えて参列した槻山勝宏さん(中央)ら本県の遺族。戦争の記憶を次世代につなぐ決意を新たにした=15日、東京・日本武道館

 【東京支社】不戦の誓い、親から子へ、子から孫へ。15日行われた全国戦没者追悼式で、父誠一さんを戦地で失った槻山勝宏さん(79)=一関市真柴=が本県遺族代表として献花した。終戦から78年を迎えたこの日、息子と孫の3世代で初めて参列した。遺族の高齢化を止めるすべはないが、意思は未来につなぐことができる-。「今日のことをずっと覚えていてほしい」と恒久平和の願いを孫たちに託した。

 式典会場の日本武道館(東京都千代田区)。槻山さんが献花台にそっと花を手向けた。その様子を、仙台市在住で長男の地方公務員誠宏(たかひろ)さん(48)、孫の仙台二華中3年羅紋(らもん)さんが見守った。

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