ハワイ山火事、死者100人超 過去最多、犠牲者さらに拡大も

山火事によって被害を受けた地域で活動する捜索隊=15日、米ハワイ・マウイ島ラハイナ(ロイター=共同)

 【カフルイ(マウイ島)共同】米ハワイ・マウイ島の山火事で、ハワイ州のグリーン知事は15日、計101人の死亡が確認されたと明らかにした。米国での山火事の犠牲者数としては1918年以降で最多。依然連絡が取れない住民らもおり、被害の全容は見えない。犠牲者はさらに増える恐れがある。

 山火事は8日に発生。強風にあおられて一気に広がり、島西部の観光地ラハイナは壊滅的被害を受けた。損壊した建物の多くは住宅で、連邦緊急事態管理局(FEMA)はラハイナ再建に少なくとも55億2千万ドル(約8千億円)が必要だと推計している。

 在ホノルル日本総領事館によると、在留邦人数百人の安否を確認中。15日時点で日本人が被害に遭ったとの情報はない。

 警察はラハイナでこれまでに対象地域の約32%を捜索。発見された遺体は損傷が激しいとみられ、身元が確認されたのは一部にとどまっている。山火事では住民に危険を知らせる警報サイレンが作動せず、被害拡大につながった可能性が指摘されている。

山火事によって被害を受けた米ハワイ・マウイ島ラハイナ=15日(ロイター=共同)

© 一般社団法人共同通信社