ヨビッチが母国セルビア復帰も? 昨夏ゼロ円移籍容認のマドリーも注視するクラシックFWの去就

[写真:Getty Images]

フィオレンティーナに所属するセルビア代表FWルカ・ヨビッチ(25)の去就が不確かだ。イタリア『TuttoWercatoWeb』が伝えている。

2019-20シーズンから3年間レアル・マドリーに身を置いていたヨビッチ。フランクフルト時代に脚光を浴びたクラシックなセンターフォワードだが、マドリーでは通算51試合の出場でわずか3ゴールに終わるなど存在感は皆無に等しかった。

昨夏はマドリーとの契約が残っていたにもかかわらず、フィオレンティーナへのゼロ円移籍を許可され、代わりにマドリーは将来のリセール時に50%の移籍金を得られる権利を確保。そうしてヨビッチは芸術の都フィレンツェへとやってきた。

迎えた昨シーズンは公式戦50試合に出場とフル稼働し、13ゴール5アシストをマーク。チームはヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)とコッパ・イタリアで準優勝という一定の成果を上げたが、ヨビッチ自身はゴールよりもゲームメイクへの貢献を求められる現代サッカー的な役割に不満を抱いているという。

また、今夏は古巣ツルヴェナ・ズウェズダ(レッドスター)とのプレシーズンマッチに出場したのをキッカケに、ツルヴェナがヨビッチ帰還を画策するようになったとのこと。現在までに具体的な進展はないようだが、アタッカー補強を進行中のフィオレンティーナがヨビッチを現金化する可能性は排除できないとされる。

さらにフィオレンティーナは14日、リーベル・プレートから新エース候補としてアルゼンチン人FWルーカス・ベルトラン(22)を獲得し、欧州初上陸でA代表歴もない若武者にかつてガブリエル・バティストゥータ氏が背負っていた背番号「9」を授けた。期待の大きさがうかがえる。

マドリーとしてはヨビッチがフィオレンティーナとの契約を来年6月まで残しているなか、今夏で移籍すれば、何もしなくても収入を得る形に。ヨビッチの去就が慌ただしくなってきた。

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