ごみ分別の徹底を呼びかける展示会が16日、山形市役所で始まった。リチウムイオン電池(充電池)が原因の火災が近年、ごみ処理施設などで急増していることを踏まえ、市が初めて企画した。
同市の立谷川リサイクルセンターで本年度、7月末までに102件の発火・発煙が起き、前年同期と比べて25件増となっている。ほとんどのケースは、「電池類」とは違う「雑貨品・小型廃家電類」の収集で混入された充電池が破砕処理時に発熱し、電解液などに引火したのが原因とみられている。6月28日には上山市の処理場に向かう途中の収集車から出火し、焼けたプラスチック類ごみの中から、充電池やライターが見つかった。
会場の市役所1階ロビーでは、火災現場を撮影した写真や、原因とみられる充電池などを展示し、月1回の電池類の収集日に、透明な袋に入れて廃棄するよう求めている。資源回収への協力や、リサイクル・リユース促進を啓発するパネル展示のほか、分別区分や収集日程確認に役立つ市のLINE(ライン)公式アカウントなども紹介している。
市ごみ減量推進課の担当者は「以前は多かったスプレー缶を原因とする出火は、分別方法の浸透で減少傾向にある。今後も正しい分別の周知に力を入れたい」と話す。展示は18日まで。