伝統を受け継ぎ、全国の舞台で輝く 由布高校郷土芸能部 【大分県】

地元の「庄内神楽」を伝承し、郷土芸能部として県内でもトップクラスの成績を修めている由布高校。創部は1976年と長い歴史を持ち、過去には文部科学大臣賞(全国1位)、文化庁長官賞(全国2位)を受賞するなど、全国でも高い評価を得ている。

現在の部員は20人ほど。幼い頃から地元の神楽座に在籍している部員も多いが、最近では大分市内から郷土芸能部を希望し入学する部員も少なくないという。スタートラインはそれぞれ異なるが、OBである外部コーチの指導でレベルの高い技術を受け継ぐことができている。部長を務める安藤希望(3年)は、「今年は高い技術を持つ部員が多い。全員の意見を聞きながら、一体感のある神楽をつくりあげたい」と、それぞれがしっかりと成長できるように日々の活動に取り組んでいる。

音楽と舞が一体となって表現することが大切

鹿児島県で開催された「第47回全国高等学校総合文化祭かごしま総文」では見事、優良賞(3位)を受賞した。顧問の萩原俊秀教諭は「今までにない魂と熱量のこもった演技を披露できた。全国規模のハイレベルな大会は、部員たちの大きな刺激と目標になった」と、この大会で得たものを今後の活動に生かしたいと話した。

大会の他にも、地元のイベントやお祭り、福祉施設の慰問などに出向き、伝統の舞を披露している。「技術の高さはもちろん、神楽を愛する気持ちがある部員ばかり。その気持ちが自主性へ繋がって良い活動ができているので、しっかりサポートしたい」と萩原教諭。地元を愛し、神楽を楽しむことで生まれる高い表現力は、今後も受け継がれていく。

かごしま総文では優良賞に輝いた

(塩月なつみ)

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