「夢与える存在」大の里に期待 26日に大相撲金沢場所元大関・大鳴戸親方が来場呼び掛け

大相撲金沢場所への来場を呼び掛ける大鳴戸親方=北國新聞社

 26日開催の北國新聞創刊130年記念大相撲金沢場所(北國新聞社主催)を前に、巡業を仕切る「先発親方」を務める大鳴戸親方(金沢市出身、元大関出島)が17日、北國新聞社で取材に応じた。新十両として「凱旋(がいせん)」する大の里(津幡町出身)には「夢と希望を与える存在」と将来性を評価。金沢は力士にも人気の高い巡業地とし「存分に触れ合って楽しんでほしい」と来場を呼び掛けた。

 金沢場所の先発親方は今回で7度目となる大鳴戸親方。コロナ禍で4年ぶりの金沢開催とあって「お待たせしましたという感じ。皆さんに喜んでもらえる一日にしたい」と準備に奔走中だ。

 石川県出身力士最後の幕内優勝(1999年7月・名古屋場所)を飾った大鳴戸親方が「久々に生きのいい若手が出てきた」と期待するのは大の里だ。「まだ弱いが、立ち合いから真っ向勝負する姿勢がいい。来年の今頃は幕内上位の可能性もある」と太鼓判を押した。

 29歳の輝(金沢市西南部中OB、七尾市出身)については「上を狙える実力と体格があるからこそ、今は輝きが足りない」と苦言を呈すも「石川県のファンの叱咤(しった)激励で奮起してほしい」とエールを送った。

 巡業を休場中の遠藤(金沢学院大附高OB、穴水町出身)については「経過は順調と聞いている。金沢で出場できればいい」と復帰の可能性に言及した。富山市出身の朝乃山は石川、富山の巡業には出場する見込み。横綱・照ノ富士、大関・霧島、新大関の豊昇龍ら人気力士がそろい、握手会も予定されている。

 大鳴戸親方は当日まで金沢に滞在し、力士の宿泊・弁当の手配、警察や消防との体制確認などを行う。金沢は「美食の街」として今も昔も力士の行きたい巡業地ランキング上位ということもあり、「金沢らしさを堪能してもらおう」とメニューには治部煮と笹ずしを採用。裏方として「故郷に恩返し」する大役も意気に感じると言い、「会場では力士に気軽に声を掛けたり、サインを求めたりしてほしい」と語った。

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初の凱旋を果たす大の里

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