ダンス世界大会で頂点に!ふじみ野拠点のチーム「VIOLET」 Caoriさん体づくりから指導“びたぞろえ”圧倒

ダンスチーム「VIOLET」と高畑博市長(後列中央)=ふじみ野市役所

 今年7月、米カリフォルニア州で開催されたダンスの世界大会「Showstopper FINAL(ショーストッパー・ファイナル)」で、埼玉県ふじみ野市を拠点に活動するダンスチーム「VIOLET」が頂点に輝いた。

 「VIOLET」は同市上福岡のダンススタジオ「Viola」の生徒によるダンスチームで、2011年から活動している。メンバーは卒業やオーディション加入などで毎年入れ替わり、今年の構成は小学校4年生から高校2年生の計18人。同スタジオ代表のCaori(本名・石黒香桜里)さんが指導に当たり、「びたぞろえ」を売りにショーアップされた作品を作り上げている。

 チーム結成当初はスタジオがなく、同市の市民交流施設などを活用して練習を重ねていた。指導を続けるうち、Caoriさんは生徒と一緒に働くことやホームになる場所を作ろうと、2019年に地元の坂戸市でダンススタジオ「VIOLA」を開業。今年の1月にチームが誕生したふじみ野市で同スタジオ2号店をオープンし、現在はチームの主な拠点となっている。

 「Showstopper FINAL(ショーストッパー・ファイナル)」はいくつかの部門に分かれており、同チームが出場したのは平均年齢14歳以下、人数10~19人以下のチームが集うTeen Large部門。総合優勝とjazz部門優勝を果たすと、同大会上位10チームが出場できる翌日の大会でもチャンピョンを獲得した。

 Caoriさんは、「年齢、体格、経験に大きな差がある中で、体づくりから始めた練習だった。少しのずれが目立ってしまう繊細な作品を、現地でも成長を見せながら表現し、アウェイの地でも評価されたことがとても嬉しい」。生徒に向けて、「当日ベストを出せて結果にもつながったことを誇らしく思うし、みんなにも自分のことをそう思ってほしい」と思いを語った。

 チームのメンバーは、「アメリカは日本と反応が違うので、テンションが上がった。緊張もしたけど、みんなで背をたたいたりしてモチベーションを上げて、落ち着いてステージに立った」と振り返った。「優勝した瞬間こそ実感がわかなかったけど、気持ちが追い付いた瞬間言葉にならないほど嬉しかった」と笑顔で話した。

大会で披露した息の合ったダンス(Caoriさん提供)

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